地震、台風、洪水などなど災害はいつ起きるかわかりません。
そんな時、
犬はどうしたらいいの?
猫はどうしたらいいの?
知らないと不安でいっぱいです。
少し知るだけでも不安はやわらぎます。
家族と犬/猫が一緒に避難して少しでも安心して過ごせるように一緒に勉強していきましょう。
もくじ
まずは自分が強くなる!!
災害対策を考えた時に、
我が家の犬は?猫は?
と心配になりますが、何よりも大事なのは飼い主自身が災害に強くなることが重要です。
飼い主が無事でいること
家が災害に強いこと
このことが家族である犬/猫を守る一番の方法です。
家のチェックを
・室内飼育の犬猫の場合
普段寝ている場所、大好きな場所があるかと思います。
そこに家具が倒れてこないかをチェックして下さい。
近くのガラスが割れる場合もあります、
飛散防止フィルムを貼るのをお勧めします。
・屋外飼育の犬の場合
犬小屋のすぐ横にブロック塀はありませんか?
窓の下ではガラスが割れる可能性があります。
地震の時などに逃げ出す可能性もあります。
首輪、鎖が外れないか切れないかをチェックしてください。
・家具が転倒しないように工夫
・寝室にはなるべく家具を置かない
・倒れた家具で出入り口が塞がれないように配置に注意
・懐中電灯、スリッパを手元に
タンス
床側をストッパーなどで固定し、天井側はポール式器具で固定。ポール式器具は、タンスの奥の方(壁側)で、天井や家具の硬いところに取り付ける。上下に分かれている家具は連結しておく。
食器棚
L字型金具やワイヤーなどで壁に固定し、開き戸には開かないように留め金を付ける。ガラスにはガラス飛散防止フィルムを張る。
本棚
L字型金具やワイヤーなどで壁に固定し、重い本は下の段に。本棚の端の硬い部分にひもやベルトなどを取り付けて、本が飛び出さないようにしておく。
テレビ
粘着マットを敷いて転倒を防ぐとともに、機器の裏側をワイヤーなどで壁やテレビボードに固定する。
冷蔵庫
裏側をワイヤーなどで壁に固定する。
窓ガラス
強化ガラスに替えたり、飛散防止フィルムを張ったりする。カーテンを閉めておくことでも室内への飛散防止に効果があります。また、割れたガラスが飛散した部屋でも安全に歩けるように、スリッパなどを近くに置いておく。
(人の)備蓄の準備はOK?
・飲料水 3〜7日分(1人につき1日3リットル)
・非常食 3〜7日分
・トイレットペーパー、テッシュペーパー、マッチ、ろうそく、カセットコンロなど
(人の)防災バッグの準備はOK?
防災バッグはいつでも持ち出せるようにしておきましょう。
・飲料水、非常食
・貴重品(通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
・救急用品
・懐中電灯、携帯ラジオ、電池、充電器
・衣類、下着、タオル
・洗面用具、ウエットティッシュ、カイロ、携帯トイレ
など
政府広報オンラインでも
災害への「備え」チェックリストを作ってくれています。
備蓄や防災バッグの内容は各家庭で何が必要かを判断して準備しておく必要があります。
家族での話し合いはしてますか?
・家族間での連絡方法や集合場所を決める
・犬猫をどう守り、どう避難させるかを決める
・もしも犬猫が留守番中に災害にあった時の対処方法を決める
近所、飼い主仲間との連携や避難訓練
『自助』として飼い主自身が災害対策をして強くなることも重要です。
『共助』として近所の方、飼い主仲間とコミュニケーションを取っておくことで災害時に助け合うことができます。
もしも外出中に災害が起きた場合、近所の方や飼い主仲間に犬猫の救出を依頼する必要があるかもしれません。
お住いの地域での防災計画を確認しておくことも必要です。
・どこに避難したらいいのか?
・避難場所へのルートと所要時間は?
・ルート上に危険物になりそうなものはないか?
・避難場所で犬猫は同伴できるのか?
マイクロチップはとっても重要
大きな災害時にはいつも犬猫が数多く迷子となり、飼い主の元へ帰れないで悲しい思いをしています。
室内飼育の犬猫でも災害時にパニックになって外へ逃げてしまうかもしれません。
マイクロチップや迷子札の身元を示すものつけておく必要があります。
迷子札・首輪などは取れてしまう可能性があり、やはりマイクロチップの装着が適していると思います。
猫は室内飼育にしておかないと、災害にあった際にもう会えなくなってしまう可能性が高くなります。外へは出さないようにしましょう。
マイクロチップが家族との命綱です
しつけ&健康管理
避難所に行った際に、誰もが犬猫が好きなわけではありません。
迷惑がかからないように最低限のしつけをしておく必要があります。
また、予防接種や外部寄生虫予防をしておかなけばいけません。
しつけ
避難所でもっとも大事になるのが
ケージに入ることを嫌がらない、慣れておく
ということです。
猫でも胴輪に慣らしておくと災害時に役立ちます。
健康管理
人が避難所生活するのも大きなストレスとなり体調を崩してしまうことが多く、犬猫でも同じことが言えます。
健康な犬猫でも予防接種や寄生虫の駆虫を行い、病気を蔓延させないように注意しないといけません。
持病のある犬猫では、診断名/現在の状態/治療内容を理解しておく必要があります。
犬猫の備蓄準備
災害時の避難所に準備されるものは『人』のものです。救援物資に関しても『人』に対してのものになります。犬猫の救援物資は期待薄と思ってください。
犬猫のものは基本的には飼い主自身で準備する必要があります。
確実に準備しておくもの
・持病のある犬猫では薬
・療法食
・食事、水
・首輪や胴輪、リード
・食器
・ヒモ、ガムテープ、マジック
・ケージ/キャリー
・靴
薬は絶対に必要になります。
心臓病や腎臓病、免疫疾患などなど、薬を飲むことで病気と付き合っている犬猫も多いと思います。災害時にはいつ病院で診察を受けられるか分かりません。病院で薬が不足することも予想されます。そのため、主治医の獣医師と相談し薬を災害時用にもらって置いてください。できれば7〜10日分の準備をしたいところです。
※多くもらってもそれを使って再診を先延ばしにするのはやめて下さい。
※あくまでも災害時用です。
もともと胃腸が弱くストレスのために消化器症状(下痢、嘔吐)が出やすい犬猫もいると思います。災害時用に下痢止め、吐き気どめを処方していただけるかを獣医師と相談して下さい。
療法食に関しても薬と同じような考えです。多めにストックしておくようにしましょう。人の救援物資と違い犬猫は飼い主自身で用意する必要があります。できれば7日分以上は準備しましょう。
食事は何でも食べられるようにしておくと良いでしょう。
特にドライフードを食べられるようにしておくことがお勧めです。
ヒモはリードが切れた時、ガムテープはケージの補修など多用途に使えます。
ケージやキャリーは先ほど言ったように普段から入るのに慣れさせておく必要があります。
そこが安心できる場所と思っているとストレスが軽減できます。
靴は犬が歩いて避難する際にガラスなどで肉球を怪我してしまう可能性があるために用意しておきます。靴がなければ布などを足に巻いて歩かせます。
犬猫の情報
飼い主情報(氏名、連絡先など)
動物情報(名前、写真)
予防接種歴
既往歴・現在の健康状態(診断名、現在の状態、治療内容)
かかりつけ動物病院名
犬猫が迷子になった時に必要になったり、かかりつけ医以外の獣医師に診察してもらう場合には動物の情報が必要になります。
犬猫に持病がある場合は診断名、現在の状態、治療内容、検査結果がわかるようにしておくと良いでしょう。
特に動物の写真があると捜索時のポスターを作成できたり、家族である証明ができます。
避難所での作成は大変なので、迷子ポスターは作っておくのも良いでしょう。
現像した写真以外に携帯電話に入れておくことをお勧めします。
出来れば最近の写真(全身がわかるもの)、家族と一緒の写真がいいと思います。
犬猫用品
・ペットシーツ/トイレ用品(猫砂など)
・排泄物の処理用具
・ゴミ袋
・タオル
・おもちゃ
・予備の首輪/胴輪、リード
・洗濯ネット(猫)
など
タオルは出来れば自宅の匂いをつけておきたいです。
いつもの洗剤でいつも通り洗っておくといいと思います。(それが動物にとっては普段の匂いと言うことになります)
災害発生時
繰り返しになりますが、
まずは飼い主自身の身の安全を確保しましょう
落ち着いて避難の準備をします。室内で怪我をしないように注意を払いながら防災バッグを準備し、電気・ガスをチェックして犬猫と避難の準備をしましょう。
犬猫も怯えていたり、パニックになっていたりします。飼い主がパニックになっていると動物も興奮します。落ち着いて行動しましょう。
犬はリードをつけて下さい。
ケージやキャリーに入れられれば入れましょう。
猫はケージ・キャリーに入れて下さい。
リードに慣れている猫はつけて下さい。
犬猫がパニックになっている場合、ケージ・キャリーの扉が壊れないようにガムテープで補強しておくのも良いでしょう。
避難指示があった場合は犬猫と同行避難しましょう。
避難所へ行く際も足元だけでなく頭上にも注意して、(犬猫はパニックになっているかもしれません)リード、キャリーをしっかり持って動物の安全に配慮して下さい。
避難生活
避難所や仮設住宅には沢山の方がいらっしゃいます。
犬猫が苦手な方もいます。
犬猫のアレルギーの方もいます。
動物に癒しを求めて撫でようとする方もいますが、犬猫も慣れない生活でいらだち、普段攻撃的でない場合でも吠えかかったり、噛み付いたりしてしまうかもしれません。
普段以上に飼い主が周りに配慮する必要があります。
避難所の多くは同行避難しても室内同伴はできません。
軒先き避難やテント避難、車中避難になる可能性もあります。また、ペット飼育スペースが用意されているかもしれません。
このようなことを考えると飼い主自身も被災者で心身ともに大きなストレスとなりますが、動物はもっとストレスを感じているかもしれません。何が起こったか分からず不安でいっぱいです。
ストレスのために食事を食べなかったり、体調を崩す犬猫もいます。
いつも以上に犬猫の体調に気を配り安心させてあげて下さい。
- 飼い主自身が身の安全を確保する
- 家族で災害対策の話し合いをする
- マイクロチップを入れる
- 犬猫の健康状態を把握し、しつけをする
- ケージに慣れさせる
- 避難所ではいつも以上に周りに配慮する
- 犬猫をできる限り安心させ、健康状態に気を配る